起業について書く前に

これから起業で気づいたこと、起きたことについて書いていく前に、僕らの会社の特殊性についてまとめておこうと思います。

 

1)家族経営で一人でのビジネスではないこと

四六時中、一緒にいる妻がビジネスパートナーで、いつでも仕事の話ができ、同じ出来事を観察し、意見を遠慮なく言い合う・・・、という例は珍しくはないものの、やはり特殊であることに変わりありません。

物事を捉える上で、自分ではない人の意見を知ることはとても大事ですが、それ以前に、一人で行うビジネスと二人以上で行うビジネスでは、お店の例であれば、営業時間がシンプルに増やせる(店舗のアイドルタイムを減らせる)訳です。店舗は1つでも、ある程度休みなく動いていれば、お客さんからの認知も上がりますし、お客さんの数や幅(その先に口コミ)が拡がりやすくなります。

二人で経営していても大変なので、一人で行っている店舗を見ると、「すごい頑張っているなあ」といつも思います。

 

2)労働集約的なビジネスである

ピラティスという運動を教える学校なので、収入減は勤務時間にある程度比例します。こういう職業は、一人の店員が見れるお客さんの数に限界があるので、美容院やネイルサロンなどと同じように、ひとつのサービスを効率的に売るという点ではかなり不利です。

コロナ禍になってオンラインで行うフィットネスビジネスもありますが、僕らはオンラインでは行わず、対面でのスクール営業に専念しています。

ビジネスの特徴として挙げておきます。

 

3)借金がない状態で子供もいない

背負うものが少ないため、売上が伸びなくても「当面しのげる」状態であったことは、精神的にかなり優位に働いたと思います。

教室ビジネスなので、ランニングコストが低いのも、売上がきついときには助かりました。飲食をやっている方は、ランニングコストも廃棄ロスコストもあるので、大変だろうと思います。これもビジネスの特徴として挙げておきます。

 

4)会社員の経験があった

会社員だったから起業がうまく行く、という訳では決してありませんが、会社員だったから経験していた振る舞い、粘り、事務処理能力、言葉遣いや気配り、説明能力、コンプライアンス感覚・・・などは「ないよりある方が絶対にマシ」だと言えます。

会社員時代に、これらの事が適当だったとすると、起業してから苦労するだろうなあ~と思います。会社員のときに、どんなに大変な仕事でも、つまらない仕事でも、基本をおろそかにせず、自分の役割を全うするという経験は、いざ少人数で会社を回すときに基礎体力となって利いてきます。