パグ

伊豆に犬を見に行った。家内の実家でパグを飼っていて、家内も僕もそのパグちゃんとは仲良しだから、「これは引っ越したら、うちもパグを飼おう〜」という話になっていた。

家内がずっと気になっている犬舎は、伊豆にある。小田原を過ぎ、熱海を過ぎ…、と道のりは長い。しかし、その犬舎は九州などからはるばる訪れる人がいるという。治療院か何かで良く聞く話だなあ、と思いつつも先に進む。

近づくにつれ、山奥とまではいかないけれど、人の少ない山道を登っていく。犬舎は、別荘地らしいところにあるらしい。それゆえか、案内標識や看板がないので、すこし辺りをうろうろしていると、家内が「あっ、パグ〜」と急に叫びだした。視線の先に目をやると、そこにはたくさんの犬がいた。

お邪魔すると、庭に10匹くらいいただろうか、自由に遊ばせているパグやフレンチブルの中に案内してくれた。ひざの上に抱かせてもらいながら、お話をうかがう。かれこれ3時間くらい遊んだだろうか。

パグはとても優しい性格で、人恋しいものだから、初対面の人たちにも実にフレンドリーで、すぐに打ち解けようとする。10匹くらいいる庭に入ると、みんなが「わ〜っ」と寄ってきて、それはそれはすごいことに。

パグが一匹飛びついてきたと思えば、次の子がまだ飛びついてくる。フレンチブルの方が少しアグレッシブで、その男の子などは明らかに体当たりでぶつかってくる。犬を飼いたいとは思っているが、僕の犬との触れ合い体験は極めて限定的で、この数ヶ月の間に家内の実家のパグ1匹と相手するのが唯一かつ精一杯の経験だったから、いやいや大変だった。

しかし、そんな10匹の相手をしながら、犬舎の人が普通に話しかけてくる。それにちゃんと受け応えしている家内は偉い。僕は、相槌を打ちつつも、目の前にいるパグたちがどこからともなく自分の上に上がってこようとするし、フレンチブルなどは僕が座っている股の間からものすごい力で頭を覗かせようと必死で、こちらも必死で対応する。おかげさまで、犬舎さんの話はすべて上の空。

うちのパグちゃんは、名前はもう決まっている。犬舎の人は本当に犬好きで、名前が決まっていると聞くと、「へぇ〜、何ていう名前?」「そりゃ〜いい名前だなぁ〜」などと、まだ産まれていない犬や僕たちに対し、興味を示してくれて、とても楽しかった。




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