種差海岸

八戸に種差海岸という観光名所がある。

海を望む高台は起伏に富んでいて、一面緑がまぶしい芝生になっている。遠目に眺める海は穏やかでもあるが、海岸線に目を落とすと岩場が続いていて、そこから水の方へ目をやると、潮のしぶきや波のうねりが海のたくましさを教えてくれる。

ここは八戸に来る度、毎回立ち寄る場所だ。前回は12月の雪の日で、今日は気温は高くないものの、雲は夏の装いで対照的な姿を見せてくれた。

家内と愛犬と、親戚の叔母と、お弁当をほおばりながらゆっくりと時間を過ごす。最近の僕は、景色に目を奪われるほど気持ちに余裕が持てず、そういう意味では治療も途半ばなのだが、同じ景色の場所に幾度となく訪れると、敢えて新しいものに自分を合わせる必要もなく、敢えて何かを感動するがごとく細部に気をつける必要もなく、ただ漠然とその場の空気と匂いを体で感じていけば良い。

芝生の匂いや走ったときの起伏の一つ一つを、足の裏で感じる感触もとても良い。そこには広大な芝生。あたり一面は緑、空と海の青、雲の白の3色に支配されているようで、そこに身を委ねることがとても心地良い。




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