ライフワークの思想

旅行中に、外山滋比古さんの『ライフワークの思想』を読んだ。

ライフワークの思想 (ちくま文庫)

ライフワークの思想 (ちくま文庫)

最初にちょっと余計なことを書くと、『ライフワークの思想』では幾つものエッセイが集まっていて、全体としてライフワークについて考えることになると思う人もいるかもしれないが、僕はその中でも「フィナーレの思想」という第1章が関心の強い部分で、何度か読み直してみたいと思った。

印象的な考え方は、「ライフワークを考えるのに人生の折り返し点について思いを巡らしてみる」「その人生の折り返し点は定年時では遅くないですか?」という部分だ。

人生80年と考え、最初の10年は助走期間だとすると、45歳がマラソンで言うところの折り返し点になる。前半の走りと、後半の走りをどう組み立てるか。

もっとも、折り返し地点のないマラソンもあるだろう。しかし、僕らはキャリア(経験)を積むとか、会社生活の中でより成功したいといった中で前を向くことを余儀なくされる。最初の前半はそれで良いのかもしれない。しかし、定年後、いや定年の数年前から、そうした考えだけでは到達できないゴールがあるのだと思う。

そこで、折り返し地点、これももしかすると、その少し前からか、後半の走り方を考えるべきか。これは、趣味や交友関係を作るということで語っても良いのかもしれないけれど、より広く仕事に対する自分のあり方とか、仕事そのものに対する価値観や関わり方という面も含むのだと僕は考えている。




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