文章を速く書く

金融業界で、そして著作の世界で活躍されている内藤忍さんのブログに、「書くスピードを上げる方法」という記事がありました。

そう言えば、速読術はあっても、速書術というのはあまり聞かないですね。キーボードを速く打つ練習はできても、自分の考えを次から次へと文字に表していくことは、別のスキルであることが分かります。

ではそのスキルとは何か?

何を書くかというアイデアを産み出す力と、結論(メッセージ)の力、そして構成する能力であることが指摘されていて、僕も全く同感です。

僕は、書くのが速いと人に言われます。小さい頃から日記に親しんできた経験もあると思いますが、ビジネスにおいて書くトレーニングをさせて頂いたことが最も関係していると思います。

昔話で恐縮ですが、僕が会社に入った1990年でさえ、社内文書は手書きでした。さすがに、ボールペン書きではなく、鉛筆書きの清書を複写して、自分の判を押して提出していましたが、1枚書くのにかなりの時間がかかります。しかも、何故かダメ出しが多い上司に、ことごとく当りました。社会人が書く文章に赤ペンですよ。今でもそんな文化が残っているのでしょうか。

今はパソコンで書くことが手軽になりましたが、何をどう書くかという基本の部分は、当時と変わっていません。むしろ、今は何でも手軽に書けてしまうので、構成やコンテンツを産み出す作業に神経が行き届かなくなっているのかもしれません。

ブログを持つことは、その書く力を養うために役立つと実感しますが、今でも、少し緊張するような報告書を、じっくり時間をかけて、書いていくことの効果はより大きいと僕は思います。少し緊張するような報告書って、何かを上司に意見具申するような、一発勝負の書類のことです。

いかにして伝えるか、どんな言葉が分かりやすく心に届くか、を考える経験が良いのでしょう。




こちらへも遊びに来て下さい。→金融の10番は日本人に任せろ!