コーチングのカンファレンス

土曜日に、日本コーチ協会が主催するアニュアル・ミーティング「コーチ大会」に参加した。

はじめての参加だったので、期待とドキドキが混じりながら会場に入る。なんと始まる頃には300人を超える人が集まっているではないか。その後のセッションでの様子などから察するに、独立したプロのコーチ、会社内のコーチ、人事部、経営層、学校関係者、などが参加しているようだった。

1日かけて5セッションほどのプレゼンに参加したが、全体を通じて思ったのは、いつも出ている経済やファイナンスセミナーとは雰囲気が違うということだった。

それは僕がコーチングをまだ学んでいないところから来るのだろう。そうだとしても、何某かの理論やモデルの体系が流れていないような気がした。50分くらいのプレゼンになると、普通の学会などでは、何が新しいのかを際立たせるために今までの理論や取り組みを参照するものだが、それがないことが多かった。

人にまつわる経営学の世界はもしかするとそうなのかもしれない。HBRを読んでいても、そんな印象が少し残るし、今まで会社をはじめいろいろなところで学んだリーダーシップやマネジメントの話は、自分に引き出しを与えてくれるが、引き出しの開け方までは教えてくれない。

では比較対象に挙げた経済やファイナンスが優れているかというとそうではない。引き出しがたくさん備わるところまでは同じだとしても、みんなが同じ引き出しを開けてしまった故に、問題が大きく膨らんでしまったのではないだろうか?

話を元に戻すと、リーダーシップやマネジメントを学ぶことは難しい。現場で考え、自分のスタイルの良さと偏りを知り、日々研鑽することが大事であるとしか言い様がないようにも思える。コーチングも、コーチングという技術から見ると、1つの世界を提供するが、リーダーやマネージャーが抱える問題はそれこそ多様であるからこそ、実際には引き出しを多くもった別のリーダーやコーチが、開け方のヒントを与えるか一緒に考えるというアプローチになるのだろう。

さて、話をさらにコーチ大会まで戻すと、さまざまなセッションから幾つか考えてみたいことを得た。個々の考えは、それにまつわるテーマで書くときに、現場で実践なり思ったことを交えて紹介してみたいと思う。




こちらへも遊びに来て下さい。→金融の10番は日本人に任せろ!