チーム・ビルディングのための対話セッション

今週から新しいチームの運営をすることになった。自分を含めて、半分以上の人がチームの外から入ってきた人たち。それぞれの人がそれぞれの仕事を持って来るので、目先の業務は今までどおり回るものの、これから仕事の見直しも必要になるし、何しろお互いについて、性格や仕事ぶりなど、分からないことが多い。

以前にチームを運営していたときも、僕はチームの目標やチームワークの考え方について、年に少なくとも2回は、プレゼンテーションをしてきた。今回も基本的には同じ主旨で会議を主催した。

チームの目標をはっきりさせることは、リーダーにとって極めて重要なことである。60分程度のプレゼンでは、あまり細かい話まではできないけれど、幾つかのキーワードを繰り返し発信することや、当たり前だと思っていることでもそれを再度提示すること、の意味は大いにある。

加えて僕が重要視しているのは、チームワークに対するプラットフォームの共有だ。プラットフォームというのは土台という意味をこめていて、「何故チームワークなのか」、「それをするために個々人に意識して欲しいことは何か」を伝え、共有することを促していく。

チームワークについて考え、実行することは、実に意味がある。しかし、新しいチームでいきなり話しても、聞き手の理解度は推し量れないし、聞いている方もきっとイメージしにくいだろう。しかし、前のチームでは、このプラットフォームが出来上がるに連れて、仕事のパフォーマンスが断然良くなった。新しいチームに根付くまでは半年から1年はかかるだろう。ここからは、日々のコミュニケーションやコーチングで、ボトムアップから根付かせていく作業が僕の仕事になるだろう。

今回新しく試したこともある。前にチームにいた人も含めて、全員にとっての上司が僕で、その関係ははじめてである。「まずは、自己開示だ」と思い、自分のこれまでの生い立ちや、そこでどういう思考を持ち合わせてきたのかを話してみた。自分のことを話すのは、思いのほか難しく、しかもプレゼンの最初の方になるわけだから、場の空気がなかなか柔らかくならない。しかし、それは興味の裏返しだとも思い、頑張って最後まで話した。先日参加したコーチング大会での、魚谷さんのプレゼンも意識して話したが、プレゼンに使う写真を準備できなかったのは辛かった。こういう自己紹介はパターン化できるので、時間はかけて用意していこうと思った。

加えて、すべてのチームメンバーに自己紹介をしてもらった。今回は、「何の制約も考えずにバケーションを過ごすなら、どこに行きたいか?」そして「何故そう思うのか?」というお題。趣味を直接聞くと、みんなバラバラの答えになって、興味も散漫になりがちなので、場所を最初に聞くことで、「えっ何で?」という興味を起こすことにした。次に「何故」を聞くことで、その人の思考や趣味が垣間見れるのでは、という企画である。

これはなかなか面白かった。場所について話す人もいれば、過ごし方について話す人もいる。家族との関係から場所を特定する人もいれば、夢を語る人もいる。実は、それが狙いであって、何を大切にしているかとか、どんな話のときに活き活きとした顔付きになるか、が相手を少しでも多く知るきっかけになると思ったのである。

毎回、同じようなプレゼンでも、その場に応じて少し中身を変えたり、企画を変えてみるというのは本当に楽しい。




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