営業研修って…

ちょっと前のことになりますが、仕事帰りに駅までの道を歩いていると、見知らぬ若者が声をかけてきた。「名刺を交換させてください…。」

どうやら研修とやらで、100枚の名刺を集めていると言う。しかし、その人は自分の会社も名前も名乗らないものだから、あまりの失礼さに「今、急いでいるので…」と冷たく返し、足早にその場を去った。

別の日、別の若者がやはり声をかけてくる。この人は元気があって好感が持てた。「私、この近くの会社に勤めているものです。ただ今、営業研修をやっておりまして、名刺を交換させてください…。」

しかし、やはり社名も名前も明かさない。まあ、差し出された名刺を見れば分かるのだろうけれど…。そして、前回のことがあったので、今度機会があったら言ってやろうと思っていた言葉を放った。「僕の名刺は会社の営業のために会社のお金で作っているので、そう簡単にはあげる訳にはいかない。」

どう切り替えしてくるかな〜と思っていたのが、特に何のやり取りもなく、「すみません」とだけ言われて終了。

この一連の話、みなさんはどう思いますか?


営業研修と言うけれど、これって本当にためになるのだろうか?声をかける勇気は養われるかもしれないけれど、営業ってそれだけではないはず。それに、自分の社名も名前も名乗らないやり方に、営業研修以前の問題があるのでは。

それを考えることも含め、「研修」だということも考えられるけれど、そうだとしてもビジネスでも何でもない状況で、無理に名刺を集めたり、同情を誘うやり方には僕は賛同できない。もちろん、やらされている人には同情するけれど。

こんな話を馴染みの理容師さんに話してみたら、「あ〜、それって名刺集める別の仕事なんじゃないですか〜。バイトですよ、バイト。」と言う。

ん〜。バイトにしては、真剣だったし、あの熱意をもって名刺を集めるバイトだったら、一枚の買取金額は相当高くないとやってられないだろうな〜、と思ったのだが、実際のところはどうなのだろう。

日常の中の一瞬の出来事ではあるのだが、妙に心に刺さる話だと思いました。




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