投資を通じた社会貢献に消費のマインドを入れてみると。


昨日は鎌倉投信の鎌田さん(社長)とお話していました。鎌田さんは元同僚・お友達で、僕は鎌倉投信の受益者(ファンド購入者)でもあるので、その辺りを差し引いて読んで頂ければ幸いです。

鎌倉投信は直販(証券会社を通さない直接販売のみのアクセス)の投信会社。代理店がない分、購入者は安く買えるし、代理店とのしがらみが存在し得ないので、独立かつ自由な投資ができる。

その投資方針は鎌倉投信のホームページをご覧頂きたいのだが、長期投資を大前提とし、社会や人を大切にする良い会社を増やそうというのがポイントだろうか。上場企業に限った投資をせず、また投資ベンチマークも持たない。SRIの一つの形とも言えるが、多くのSRIファンドよりも個性が際立っていくことを期待している。僕が思ったのは、直販により「顔が見える投信会社」と言えるのと同様に、「運用していることが見える投資」を心がけているのではないだろうか。

日本でいちばん大切にしたい会社」という坂本光司さんの本があります。鎌倉投信さんは、坂本さんと議論を重ねながら、いい会社とは?について考え、実践し始めています。まだ運用が開始されたばかりのファンドなので、運用成績についてはコメントできませんが、僕は会社の理念や投資哲学に惹かれ、自分もその活動に参加したいという思いでファンドの購入に至りました。

短期的な収益を追っていく会社や、短期的な収益を意識している会社には投資しそうにない。その意味では、鎌倉投信のファンドのリターンを短期で見ていくと、他の株式投信よりも劣るかもしれない。しかし、投資の本来的な姿は長期なのだから、そして鎌倉投信に共感するということは、そういうことなのだから、短期よりも長期でファンドを評価したい。

一般的に、常に成績の良いアクティブ・ファンドを選ぶことは困難である。SRI的なファンドがある期間を区切って評価されたときにリターンが低かったとしても、そのリターンの一部は「そのファンドが応援した企業への消費」あるいは「そのファンドへの消費」として捉えても良いのではないだろうか。

厳密に言うと消費は経済的には消えてなくなるが、長期投資ファンドの場合は将来戻ってくるかもしれない。ここで言いたいのは、仮に短期のリターンが奮わなかったとしても、すぐに解約するより、その時点では消費と考えてじっくりと育っていくことに期待する姿勢で挑みたい。では消費の見返りは何だろうか?それこそ、「顔が見える運用会社」が見せた「投資先の企業」の話であり、そこから社会や人のつながりについて考えたり、次の時代を考えるヒントが得られることではないだろうか。

鎌田さんもその話の流れで、投資家に対する情報提供や引き寄せの場の企画を、既に考えているようでした。

僕ら投資家も、想いをファンドに寄せることで心の豊かさが実感できたら良いだろうと思う。それは投資から得られることだが、僕は消費としてお金を払っても良いとさえ思う。実際はprice lessなのですけどねえ〜。(芸人「今泉」風。ビザのCMみたいになってしまった。)

ちなみに世の中には他にも直販投信がいくつもあります。かえるさんのブログにまとまっていますので、コチラを参考にしてみて下さい。




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