やはり資本か・・・新興国投資と日本の再生

昨日はテレ朝の報道ステーションで、ジャーナリスト財部誠一さんの台湾レポートというコーナーがあった。

これまで見てきたNスペでも、資本が成長分野に届くことの意味と威力を感じていたのだが、この日の台湾報告も全く同じ感想をもった。

例えば、台湾で、太陽光発電パネル(セルと呼ばれる部品)を作っている会社は、世界最大との呼び声が高い工場をもっているが、その会社は3人の創業者が1人あたり6億円(実際は現地通貨)を集めてスタートしたそうだ。その18億円(6億円×3人)は、すべて民間からの調達だと言う。民間しかも個人の投資意欲は旺盛で、台湾企業はその資金力を活かして、日本の中小企業の合併(M&A)をもくろんでいる。

台湾の経営者が名古屋で100人ほどを集めて講演をしていたが、インタビューに答えていた日本の企業の発言からは、資本が台湾になるという不安よりも、合弁で事業を展開でき、さらには中国市場にアクセスできる魅力の方が勝っているように思えた。台湾で株式公開を行うメリットなども、紹介されていた。

技術はあるが、今まで大企業のサプライ・チェーンに組み込まれており、自前で資本戦略や海外戦略を持たない、あるいは人材が育っていない日本の会社にとっては、提携や合併の方がチャンスなのだろう。今読んでいる「新興国発 超優良企業」では、新興国企業は合併を行っても現地の経営は現地に任せるケースが多いそうだ。もしそうであれば、うってつけの生き残り戦略であるとも言える。

日本の資本家、銀行、資産運用会社はうかうかしてはいられない。日本の投資家は、リスク選考が低いとか、投資経験が足りないという事情はあるが、一方でリスクを取りたくても、そうした事業機会に投資できる枠組みは一般には提供されていないのではないか。そうしている間に、海外投資家が、日本の企業からも、投資収益を獲得していく。

ここのところ、日本の上場会社を束ねたインデックス(例えばTOPIX)については、投資の大部分をそれに頼ることに不安を抱いている。運用がインデックス投資であろうが、トラッキングエラーをコントロールしたアクティブ投資だろうが、上場会社みんなが仲良くゴールするというイメージは描きにくい。しかし、日本株が全体として良くないのではなくって、海外から注目される企業や、今のデフレ経済下でもやっていける企業、そして海外で売上を伸ばせる企業は、引き続き有望である。そのうちのどれくらいが上場していて、さらにどれくらいが一部上場なのだろうか。企業のライフサイクルを思うと、そして経済の構造的な変化の可能性を考えると、過去に上場した会社にアドバンテージがあるとは限らない。

投資収益は、リスクに見合うので、創業間もない会社や非公開企業から得るのが一般に最も大きい。日本の銀行が融資できていないとすると、投資家にとってはチャンスである。



【編集後記】我が家では、青森県の八戸から魚を取り寄せて食べる、という贅沢をたびたび行います。贅沢と言っても、まとめて買えば送料は気にならないし、なにより魚の身がしっかりつまっていて、しかも大きいので、費用対効果はかなり大きいと思います。また、我が家はカニやウニなどの高級食材よりも、ハラスやほっけなどの魚類を好むという嗜好の関係もあります・・・。
東京などでは、良い仕入れを行っている魚屋さんも多いと思いますが、うちの近くには残念ながら見当たりません。なので、直接購入なのです。
コチラのサイトから取り寄せる方法もありますが、どれを選んだら良いか分からない方は、是非一度現地に足を運んでみてください。僕も既に何度か行っていますが、年末でもない限り、ゆったり買い物ができ、通路も広く、清潔感のある市場です。ただし、市場ですので、夜行くと閉まっていますからご注意ください。
市場では、お店で買った魚をその場で食べる場所があります。お店で買った魚は配送してくれますし、ご自宅からの注文方法なども、直接確認してくれば、サイトから注文するよりも楽しめると思います。





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