荒川スポーツ・サイクリング〜GPSで記録してみた!

少し前の話になりますが、久しぶりに荒川の河川敷サイクリングに行ってきました。今回は、ツーリング・レポートと、GPSログを使って経路を地図(ブログ)に載せる方法の2つに分けて記事を書いてみます。後半の「…載せる方法」は長いので、興味のない方は読み飛ばしてください。


1.荒川サイクリング 〜 ツーリング・レポート

今回のコースはご覧のとおりです。埼玉県さいたま市の秋ヶ瀬公園を起点にした、北に伸びるさいたま武蔵丘陵森林公園自転車道を往復しました。


より大きな地図で 荒川サイクリング20101011 を表示

正確に言うと、その自転車道のうち、一般道を使わない部分を往復しています。往復で70キロほどです。この日は、北風が強くスピードが出せませんでした。それに、久しぶりのサイクリングというのも、脚に堪えました。走行時間だけで3時間かかりました。

秋ヶ瀬公園は、野球やテニス、バーベキューやバートウォッチなどの多目的公園で敷地は広大です。「さいたま市は遠くて自転車では行けない」という方も、車があれば、公園の駐車場を起点に行動できます。トイレもたくさんあります。この日は、都内の家を朝早く出て、7時半にはスタートしようと計画しました。朝の公園は、空気が澄んでいて気持ちが良いですね。

ただし、週末の公園は、特にバーベキューをする人たちでにぎわいます。ですので、到着がお昼に重ならないことをおすすめします。駐車スペースを見つけにくくなるだけでなく、公園に入るのに渋滞することもあります。

そういう意味では、日暮れ時も注意です。公園を出るのに渋滞があります。自転車を乗る人は、行動スケジュールが早いので、あまり関係ないと思いますが…。



自転車道ですから、途中遮るものは何もありません。1年中楽しめるコースですが、特に気候の良い春と秋は、開放的な気持ちで走れます。旧浦和市や旧大宮市のあたりは、自転車道の脇に野球場やサッカー場、高校のグラウンド、ゴルフ場などがあって変化があり、多様な趣味に興じる人たちを見て、こちらも楽しくなりますが、そうした地域を過ぎると、田畑だけのダイナミックな景色にめぐりあえます。

地図の中にも写真を幾つか添付してみました。左の写真は、折り返し地点に近いあたりの自転車道です。このように、周りは草地というエリアも多いですから、虫が多いです。陽射しだけでなく、目を保護するサングラスかメガネを付けることをおすすめします。

秋の花粉症にかかっている方は、対策が必要ですね。僕も、いつの間にか秋の花粉症になっていました。この日は、対策なしで出掛けたので、本当に大変でした。
距離が長いので、多摩川と比べるとそれほど混雑した感じはしません。最近、ランニングがブームで、ランニング界では女子率がアップしていますが、自転車界、特に荒川の自転車道は、ざっと見た感じ90%以上が男性です。それでも、グループで走る人が増えているようで、昔よりは女子率がアップしている印象です。

東京近郊で有名な多摩川自転車道と大きく違うのは、住宅地から離れたコースなので、ランナーや散歩の人はほとんど見かけません。そのため、自転車で高速を維持しやすいので、シリアスにトレーニングしている人が多いような気がします。だからと言って、無謀に運転する人はあまりみかけません。みなさん、マナーは良いですね。



このコースには、ホンダ・エアポートという飛行場が途中にあります。飛行場には、滑走路を眺められる場所にベンチも自動販売機もありますので、ここを折り返し地点にすると往復35キロくらいの手ごろなコースになります。

飛行場はセスナ機用です。運が良ければ、スカイダイビングの人たちが空から降ってきます。また、都内でたまに見かける飛行船が停まっているのを、遠くに見ることもできます。

この飛行場の近くは、実は僕の故郷です。子供のころから、自転車を走らせ、飛行船を観にいったのを思い出します。





2.GPSを使って、経路を地図(ブログ)に載せる方法
今回、始めてやってみましたが、実に大変でした。久しぶりのサイクリングに気持ちが高ぶり、スタートする直前にiPhoneGPSアプリをダウンロードしたことが、長い長い道のりの最初だったとは想像もできませんでした。

サイクリストがiPhoneを持ち歩くかどうかというのは、微妙な判断ですね。いくらiPhoneが小さくて軽いとは言え、そこそこの重さです。自転車に付けてしまえば気になりませんが、専用のブラケットは安くないみたいですね。iPhoneのモデルが変わると使えなくなりそうですし。
今回僕は、たまたま持っていたナイキのランニング・ポーチ(腕に付けるタイプ)がiPhoneのケースとして使えたので、それを付けて走りましたが、毎回走るときに、腕に付けるのはちょっと気になります。今後、どうするかについては、宿題ですね。
メリットは、値段とカメラでしょうね。アプリは数百円ですから、GPS専用機を買うより格段の手軽さです。そしてカメラは、写真を撮るという用途だけでなく、次に紹介するGPSアプリが、写真を撮ったポイントも記録してくれるのです。どこで写真を撮ったか、覚えておく必要がまったくないというのは超便利です。


GPSアプリMotionX-GPSを入手 

評判が高いMotionX-GPSの有料版を入手しました。使い方は、直感では分かりにくい部分もあって、事前に購入して試しておいた方が良さそうです。
iPhoneGPSアプリには、いろいろあるのですが、感覚的な使いやすさとか、集めたデータをPCに移す作業のやりやすさとか、使ってみないと分からない点がたくさんありそうです。
後になって調べましたが、ぼちぼちいこかさんの記事は、参考になるのではないでしょうか?他にも、比較されている方が多くいらっしゃいます。

MotionX-GPSは英語のアプリである上に、使ってみないと動作が分からないという恐さがあります。なので、くれぐれも僕のようにぶっつけ本番で使わないようにして下さい。



MotionX-GPSを使う 今回は、使った後のデータ処理を中心に書きますので、省略させて頂きますが、日本語(訳)マニュアルを作った方がいらっしゃるのでご案内します。Low Level Camperさんのサイトで、既に旧バージョンにはなってしまいましたが、日本語版を作って下さいました。大変、参考になりました。ありがとうございました。


GPSデータをPCに転送する iPhoneのMotionXアプリ側に、メニュー画面があって、その中にShareという項目があります。これを選ぶと、経路やWaypointsと呼ばれる途中地点のデータをPCにEメールで送ることができます。経路は、MotionXではTrackと呼ばれています。Trackは、MotionXをスタートさせてから保存するまでの間、通った地点を断続的に記録し、それを1つのデータ(ファイル)として保存します。記録の中身は、緯度、経度、時間、高度が主なもののようです。
途中地点であるWaypointsの作り方には2つあります。1つは、走行中または立ち止まったときに「MarkWypt」というボタンを押すと、Wypt001という名前でボタンを押した地点を記録します。2つ目は、写真を撮ると自動的に撮った地点をPhoto001という名称で記録します。いずれも、経路データとは違って、1つの地点を1つのファイルに記録します。
ちなみに、毎回Eメールアドレスを指定するのは面倒なので、予めメールアドレスを登録しておいて、1クリックで転送する機能も付いています。メニューから「Settings」「One Click Share」と進んでみて下さい。


GPSデータとは何か? コチラが、MotionX-GPSから送られてきた経路ファイルです。拡張子が2種類ありますね。GPX、KMZともに、地点を示す情報が入ったファイルです。今回、始めて知りました。

少し、難しいのが2つのファイルの互換性です。なぜなら、GPXしか読めないPCソフトと、KMZしか読めないPCソフトがあるのです。今回紹介するソフトを例にとると、以下のとおりです。
GPX : 轍(わだち)
KMZ : Google Earth
GMM2というフリーソフトは、その2つの変換をやってくれます。ちょっと面倒ですけどね。GMM2は、いろいろ使えそうな感じがしましたが、今回はファイル形式の変換のみに使いました。別の機会に、便利機能を調べたいと思います。


経路データの大きさという問題 この先のステップは、GPXやKMZのファイルをGoogleマップで読み込んで、その地図を表すHTMLがGoogleマップで用意されるので、そのままブログに貼り付ければ終わりなのですが、ここで新たな問題が浮上しました。
今回、僕のサイクリングは走行時間が3時間。断続的に記録された地点のデータ数が2800強ありました。これだけの数のデータをGoogleマップに載せるのは、不可能だそうです。無理やりマップに貼り付けると、次のようにデータが途切れ途切れになってしまいます。

ここで轍(わだち)というフリーソフトの出番です。轍は、無数にある地点データを、独自のアルゴリズムを使って間引いてくれるのだそうです。すごい便利なソフトウェアですね。しかも無料!サイクル紀行さんのサイトで入手できます。

轍を立ち上げ、「ファイル」から「インポート」を選んでGPXデータを読み込ませます。そして、トラックというタブの中で「間引き保存」をクリック(以下のオレンジの部分)し、再び「ファイル」から今後は「エクスポート」を選んで、ファイルを保存します。ちなみに、読み込みは拡張子GPXのファイルだけでしたが、保存はGoogle Earthに対応するKMZでもできます。これにより、データ数は430になりました。


経路を編集する〜Google Earthを使う 稀に、経路を編集したい、というニーズがあるそうです。実は、僕が採ったデータも、MotionXの使い方を間違えて、一部編集する必要がありました。他で考えられる最大のニーズは、自宅から出発して自宅へ帰るルートの場合、自宅をネットで公開するのは不適切でしょうから、編集したいという場合です。
経路の編集には、Google Earthというソフトウェアを使えば、経路データに含まれる無数のデータポイントを変更したり、削除することが可能です。
これは説明が長くなって大変なので、お世話になったサイトsofttail.logさんのページを紹介させて頂きます。とても参考になりました。ありがとうございました。
先にご案内したように、Google Earthでは拡張子KMZのファイルしか読めません。保存も、KMZまたはKMLという拡張子のみの対応ですので、注意が必要です。


必要に応じ、写真データ(画像)を取り込む これは今回やっていないのですが、YAMAHONで行こう!さんが、Google Earthでやる方法を紹介しています。僕もやってみたのですが、画像が取り込まれる代わりに、最後のステップであるGoogleマップで読み込むと、GPSデータが途切れてしまうという問題にあたりました。
Waypointsだけの情報であれば、轍(わだち)でもGoogle Earthでも、取り込むことによる支障はないようです。画像の扱いについては、もっと勉強が必要なようです。


Googleマップに読み込み、リンクをブログに貼る いよいよ最後のステップです。
先ほど紹介したYAMAHONで行こう!さんが詳しく書いています。ありがとうございました。
画像のはめ込みは、この段階で行うことができます。とても、今日の記事では書ききれないのですが、「編集」というボタンを押すと、Waypointsにタイトルを付けたり、メモを付けることができます。そこで、あらかじめクラウドに保存した写真データの情報を、HTML形式で書き込む訳です。

僕は、GoogleのウェブアルバムPicasaを使いました。Picasaに写真を取り込むと、右側に「この写真へのリンク」という表示があります。それをたどると、「画像を埋め込み」という表示の下に、HTMLのコードがあります。これを先のGoogleマップへコピペすれば良い訳です。写真のサイズが選べますのでお忘れなく。(オレンジで囲んだ部分)


気になるiPhoneの電池は? GPSは電池を食います。常に、衛星の位置を探しているからです。次回以降、注意深く観察したいと思いますが、走行時間以外の時間を含めると4時間近くGPSをオンにしていたはずです。スタート時は90%くらいあったバッテリが中間地点では50%くらいまで減っていました。その後は、操作を間違えてGPSが途中からオフになっていたようなのですが、おそらく4〜5時間使うと、なくなってしまうのではないかという懸念があります。他の方も、MotionXはバッテリを食うというレビューをしていました。



【編集後記】山登りの経路をブログに載せている方がいて、「僕もやりたい」と思って試みたのですが、そのやり方を調べるのは、本当に大変でした、そして、一通り体験した手順を「忘れないように」と思ってブログにまとめるのは、もっと大変でした。
しかし、ハイキングやドライブの記録など、いろいろな用途に使えそうです。特に海外でも使えるというのが魅力でしょうね。観光経路として写真と一緒に保存しておけば、かなり思い出深いものになるのではないでしょうか。
「今のところデータ数の問題がある」と書きましたが、それはGoogleマップを使った場合であって、Google Earthではそうした問題もなく読み込めました。Google Earthでデータを読み込んで、自分だけで記録集を作るとか、読み込んだ地図を画像として保存するのであれば、もっと簡単な行程で済みます。




こちらへも遊びに来て下さい。→金融の10番は日本人に任せろ!