沖縄はアジアの中心


昨日の「報道ステーション」が取り上げていた沖縄経済の可能性の話が面白かった。

それによると、沖縄ではANAの貨物部門が、上海や台湾、羽田やタイといったアジアの主要空港を結んでアジア圏の物流拠点とすべく頑張っているという。

何がすごいかというと、各空港を夜出た飛行機は、那覇空港に午前1時すぎに集まる。そこで、集まった荷物を目的地別に積みかえて、午前3時過ぎに各空港に向かって飛び立つ。つまり、アジアの主要都市にいるお客が送った荷物は翌朝には届くという仕掛けだ。

なぜ沖縄かというと、主要都市から沖縄までは2時間程度、もっとも遠いバンコクでも4時間なのだそうだ。つまり、バンコクでさえ夜9時に出航すれば、午前1時には那覇に着く。成田だとこれにプラス2時間かかるから、冒頭のような芸当はできない。

日本から製造業がアジアに移っているという話を取り上げてきたが、それにより国境をまたぐ部品や部材の融通が増えているらしい。その意味で、この取組みは非常に効果が高いと言えよう。

沖縄はこうしてアジア圏に近い、いやアジア圏の中心に位置するという地の利が活かせるから、経済が活性化する可能性が高いという特集であった。

貨物だけでなく、人もそうした動きが出てくるのかもしれない。特集では「アジアの旅行会社が沖縄の魅力を再認識」という話もあったが、地理的にアジアの中心なら、昼間の航路次第ではビジネス客でも同様の期待が持てる。アジア圏の皆が数時間のフライトで集まって、那覇でカンファレンスできたらどんなに良いだろう。おまけに税金が安かったらどうだろうか?(今は同じだが・・・)

話を戻すと、この沖縄の利便性は、地政学でも同じことが言えるので、さまざまな問題のもとになっている。しかし、したたかな戦略を取ることができるのなら、基地問題霞が関にゆさぶりをかけながら、地方活性化を勝ちとってしまったとしても、何ら文句は言えまい。

出生率が、日本の中で最も高い県は沖縄だそうだ。もしかすると、日本が輸出立国という呪縛にとらわれている間に、観光〜サービスというモデルで、アジアで生き残っていけるのは沖縄だけなのかもしれない。




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