そろそろ疲れが表に出るかも〜ご注意ください

震災後の長い1週間が過ぎました。震災で被害にあわれた方、心からお見舞い申し上げます。私に今できることは限られるのですが、みなさんと共にいます。そして応援しています。

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僕は東京の大手町に勤務しているので、会社が停電になることはなかったのですが、それでも読めない”計画停電”が多くの人の通勤に影響を及ぼしました。みなさまの中には、部下やチームメンバーを出勤させるかどうか、そして自宅勤務となった人たちとの連携において、普段以上に神経を注がれたのではないでしょうか。

僕の仕事は金融なので、物流による影響はなかったのですが、それでも刻一刻と状況が変わる原子力発電所事故の情報に注意し、海外の投資家や同僚には正しい情報を提供しなくてはなりません。外資系企業の中には、従業員の判断に任せるとは言え、帰国や出国を促していたところもあったようですが、僕が所属する会社(金融グループ)はそうした自由度を社員に提供しつつも、多くの外国人は残って平常の業務に就いていました。日本人従業員も含め、普段以上の緊張感の中で仕事をしてきました。みなさんが口々に「長い1週間だった」と言っていたのが印象に残ります。この3連休で心身ともに休まることを祈っています。

僕についても、そうした対応に加え、新しい会社に入って2週間も経たないうちに起きた出来事だったので、この1週間はかなり疲れました。仕事は何とかこなしたものの、夕食後はすぐに寝てしまうことが多かったです。多くの方が体に違和感を覚えていたようですが、僕も特に余震の直後などはめまいを感じます。オフィスも家も、今は節電を徹底していますから、暗い空間に入るだけでも、めまいが襲ってきます。

土曜日に、かかりつけの鍼灸師兼整体師さんに体を看てもらいました。どうやら、背骨から頸椎にかけて、歪みが生じたようです。その整体師さんには、定期的にかかっているのですが、過去には今回のような歪みは起きなかったことから、それは地震の影響なのだそうです。実際に、この1週間に来た患者の多くが、同じような症状をかかえて来院されるそうです。オフィスや住宅が高層にあることなども影響しているのでしょう。震源からかなり離れた都心にお勤め、お住まいの方でも、「目に見えない体へのダメージという点で、被災している人が多い」とその整体師さんが話していたことが印象的でした。

普段の倍以上ではないかと思ったほど痛かった治療を施してもらって、少し体調が落ち着いてきたような気がしています。

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問題は明日以降ですね。仕事は通常どおりになるとは程遠い状況なので、緊張感は引き続き高い状態が続くでしょう。一方で、3連休で少しリラックスもできたので、かえって疲れが表に出るかもしれません。

この疲れは、肉体的なものにとどまらず、精神的なものに及んでいる可能性も十分に考えられます。

ここのところのテレビ報道も、被災の映像から被災者が受けた心の問題に焦点が変わってきています。僕は、仕事や立場という点では、それらの報道に対して冷静かつ理性的に反応するように振る舞いますが、生身の人間としては、いたたまれない気持ちを抑え込んでしまって、精神的なダメージを大きく受けます。テレビは一方通行でいろいろな情報を流してきますが、受け手のみなさんがすべてを理性ではない部分で受け容れられるかというと、僕は人間はそこまで強くないのではないかと思っています。なかなか自分から「僕は強くないです」なんて言えないので、抑え込んでしまった感情が、これから心身の疲れとして、表に出てくるかもしれません。

会社では、米国で同時多発テロを経験した社長が、「今は気丈に振る舞っているだけだから、疲れが出る前に休め」と号令をかけていました。自分の体や心を過信してはいけない、とも言っていました。まさに、そういうことで、被災者のみならず、多くの人がこれからそうした見えない敵と触れることになるもかもしれないのです。

都心部でも、まだまだ計画停電や、物流の乱れ、臨海部ではインフラが依然回復せず、日常に戻れない方がたくさんいると思います。被災地のことを思えば、と思ってみんなが我慢を進んで受け入れるというのは、素晴らしいことだと思います。その一方で、目に見えない疲れを抱えているかもしれない、という前提に立って、早めに休むとか、いつもより多めに睡眠を取るとか、意識してリラックスすることを日常に取り入れる、といったことができればいいなあ、と思います。




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