周囲への目配りから得る貴重な情報〜忙しいときほど試してほしい

忙しい日々が続いています。忙しいほど、自分の仕事や締切りに注意を向けてしまいそうですが、そういう時こそ、周囲への目配りがとっても重要になってくる、と僕は考えます。いろんな仕事があるので、一般化はできません。しかし、物理的な”周囲”という意味でも、そして案件とか関連性という意味での”周囲”という意味でも、周りを見ることは大事だと思います。
僕は自分が忙しいときほど、ちょっとした合間に周りに声をかけたり、うろうろするようにしています。それによって、自分が忙しくしていたために見えなかった情報が見えるばかりか、周りの人が「忙しそうだから」と遠慮して話さなかったことが聞けるチャンスがあります。
何故そうしたのでしょう?自分でも覚えていないのですが、おそらく仕事に没頭すると頭や体が疲れて、息抜きに周りを見るということだったと思います。その後、上司の立場になってからは「いつも忙しそうで話しにくい」というフィードバックを部下より頂いたので、意識を持つようになりました。
そういえば、少し前に「強い会社は「周辺視野」が広い (HARVARD BUSINESS SCHOOL PRESS)」(ジョージ・S・デイ他著、三木俊哉訳)という本を読みましたが、データになっている情報は既に古いとか、好奇心を持っているリーダーは強い、などについて書いてあったのを思い出します。
現在のオフィス環境は、座っているだけでも仕事ができるようになっています。Eメールは、いろいろ弊害も言われますが、ない世界を想像できないほどの便利な道具だし、机などは機能的にレイアウトされるなどして、仕事に集中できる環境が整っていたりします。それゆえに、本来五感で感じないといけない変化には気付きにくくなっているかもしれません。
どんなに忙しくても、いつもと違う音、例えば人が集まって話していたり、いつもと違う雰囲気、例えば誰かがテンパっていたり、そうなると声をかけてみるか近くに寄ってみることは、悪いことではないと思います。そうすると、何が普通で、うまく行っていて、何が普通でなくて、何故そうなのか、が分かってくると思います。普通でないことは、自分も含めみんなが通常の業務フローで流れているときは起きにくいので、そういう意味での周辺視野というのは意識しておく必要があるのでしょう。
これは何も大きなことばかりではなくって、ちょっと○△さんの電話が多い、○×さんの返事に元気がなない、いつも時間どおりに来るメールが遅れがち、○○さんがずーっとPCにかじりついている、△△さんのため息が気になる、といったことでいいんだと思います。普段から人に興味を持ち、その行動を見ていることは、仕事の流れを読む上で大事だと思います。

強い会社は「周辺視野」が広い (HARVARD BUSINESS SCHOOL PRESS)

強い会社は「周辺視野」が広い (HARVARD BUSINESS SCHOOL PRESS)



【編集後記】
ここ2日ばかり、夜は電話会議、朝はタクシーで会社へ急いで行き、ご飯はゆっくり食べず、夜は早めのバスで帰り、で家で仕事、というサイクルを続けていました。今日もまだ、その繰り返しの中にあって、いつ終わるかが分かりません。そのせいで、季節に関する話題も、気になる日常風景も、なーんも耳にも目にも入りません。




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