議論が平行線を辿ったときは…
出張でサンフランシスコ(SF)に来ています。僕が勤めているのは外資系の会社なので、年に少なくとも2回は訪れています。かれこれ9年勤めているので、仲の良い人もずいぶん増えました。
最初の30分くらいはひたすら挨拶。みんなが寄ってきてくれて、時差ぼけの頭も一気に活動します。前日は21時に寝たのに、夜中の2時に起きてしまいました。そのまま眠らずに会議の準備に入ったので、眠いわけです。今日は夜まで、ずーっとミーティングが続き、そのあわただしさは嵐のよう・・・。いつも余裕を持たせてスケジュールを組むのですが、今日は予定どおりに行かないことも多かったなあ。
普段は、ミーティングの合間にさーっと会議の要約をパソコンに入れて、帰るころにはほとんどメモができているのですが、今日は手書きのメモしかできなかった。週末はその整理をしなければ…。
しかし、ミーティングはタフでした。プロジェクトの提案をしに来たのですが、議論が平行線を辿り、なかなか前に進まない・・・。相手のポイントを抑えつつ、自分のポイントを伝えるだけでは全く話が進展しない。グローバルの組織では、オフィスが違うと、仕事の優先順位やリソースの使い方に違いが出てくる。否定から入る議論ではなくても、お互い納得するまで話をし、解決の糸口を見つけないといけないのです。
最も好ましい解決方法は、妥協とは違った意味で、双方が良いと思える新しいアイデアを探っていくことです。議論をする相手の性格にもよりますが、妥協や交換条件で話を飲んでもらうのは最終手段であって、まずは双方がそれぞれの立場で考えて、「今より良いと思えるポイント」を話の中から探していくのです。今日は、1つの光が見えたところで時間切れとなりました。そうした議論は来週の月曜に持ち越しです。
最近、こうした緊張感のあるミーティングはなかったので、充実感を味わいました。しかし、綱渡りの感じもしました。そういえば、昔は綱渡りの連続のプロジェクトも多かった。良い方に考えれば、綱を渡るほど仕事を攻める、すなわち先回りができているとも思えるし、悪い方に考えれば、組織が大きくなりすぎて官僚的になってしまい、結論が出るものも時間がかかっているとも思える。どちらなのかは、よく考えないといけませんね。
【編集後記】
週末は多少ゆっくりできそう…。と思い、金曜の夜にこの日記にアクセスしようとしたら、ネットワークに問題がありアクセスできないではありませんか。1時間強格闘した後、金曜はあきらめて、土曜の朝に直してもらいました。ホテルが直接対応するのではなく、外部のサポート会社の人と電話でやりとりする。なにやらIPアドレスを伝えて数分で修復です。なんて簡単っ!昨日の1時間が全く無駄な努力であることを知りました。
ここはアメリカ。サポート会社の男性の英語は堪能だったものの、その発音はネイティブのアメリカ人のそれよりも聞きやすく、彼がどこからサポートしていたのかが気になる。これは、『フラット化する世界(上・下)』(トーマス・フリードマン著)の世界です。コールセンターが人件費の安い国や地域に置かれる(フラット化する)のはよく聞く話ですが、そういうことが自分が話す電話の向こう側なのかも、と思うとリアリティが増します。
- 作者: トーマスフリードマン,伏見威蕃
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2008/01/19
- メディア: 単行本
- 購入: 14人 クリック: 119回
- この商品を含むブログ (111件) を見る
- 作者: トーマスフリードマン,伏見威蕃
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2008/01/19
- メディア: 単行本
- 購入: 7人 クリック: 39回
- この商品を含むブログ (70件) を見る
こちらへも遊びに来て下さい。→金融の10番は日本人に任せろ!