現場重視で行こう 〜 みんなのリーダーシップ

僕が好むリーダーシップのスタイルは現場主義。その現場重視について、書かれた本は幾つかあるようですが、まだ僕は読んだことはない。なので、今日は自分の考えを紹介させていただきます。

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組織の中で、どんなに大きな役割を期待されたとしても、ビジネスの「現場」で起こることは、常に自分の目で確かめておきたい。ここで言う現場とは、小売業であればお店であるし、金融の現場では、実際に商品を作ったり売っているところである。

昔なら、ビジネスの環境変化がゆっくりだったため、役割が大きくなっても、その役割に心も体も合わせていけば、良かったのかもしれない。具体的には、マネージャー(管理職)になったら、マネジメント業務に専念すれば良く、現場は現場に任せるという考え方で良かった。

しかし、今は違うはずだ。変化が早く、激しくなっているから、現場で起きていることを目でみることはどの立場の人でも重要であるはずだ。

とは言え、現場で起きているすべてを目でみることは不可能である。それでも、時折り現場に入って詳しくみたり、現場で話している様子が聞こえるだけでも、経験や土地勘があるためか、おおよその見当はつくだろう。少なくとも、僕はそういう感覚で仕事をやっている。

ここで、頭の体操。「現場」と対比するのは何だろうか?「企画」を行うことだったり、「理論」から導き出される理想や目標だろう。これらも、仕事を行うには大切な要素で、現場の最前線で働く人にとっても、こうした「企画」や「理論」の要素は大事だと思う。それらにより、より広い視点から仕事ができるようになっていくのだと思う。

「現場」と「企画」が対比されるものだとしよう。これを1つの軸(X軸)に表現すると、仕事にはもう一つの軸があると僕は考える。それは、「リーダーシップ」と「担当者業務」だ。これを別の軸(Y軸)に置く。

すると、リーダーは、「現場」センスで物事を考えたり情報を得たりする反面、「企画」する力で方向性を示したり、意思決定をしていく。一方、担当者として一線で頑張っている人も、まさに持ち場である「現場」で力を発揮する反面、「企画」する視点から提案をしたり、改善をすることが求められる。

これらは、どれが優れているとか、どれがもっとも効果がある、という問題ではない。要となるのは、バランスである。

ところで、ここで言うリーダーシップは、組織の長だけに求められるものではない。僕は、専門性や高い経験のある人は、その分野ではリーダーであると思う。それは、その分野では、チームの他の人を引っ張ることができるからだ。

然るに、この話はあらゆる人に適用される。逆に言えば、組織の長たる人であっても、ビジネスの成長段階やチームの成長段階によっては、担当者業務をこなしながら道を作っていくことがある。つまり、意外にもこの2つの軸は、どんな人も持ち合わせているものなのだ。

「今」の自分が、「今」の仕事をするにあたって、どの組み合わせで物事を進めていくか、を意識することは極めて大事だと思う。さらに「今」ではない時間をどこかで確保し、来るべき仕事に備えること、特に未知だったり苦手な仕事のやり方を会得する努力も、大切ではないだろうか。



【編集後記】10月もとっくに後半戦に突入しました。徐々に日が短くなっていくのが分かります。このあたりで、年内に仕上げることができる仕事が、ある程度見えてきます。僕が勤めている会社は12月末で業績評定をするので、そうした計算をし始めています。しかし、個人の業績評定が12月だからと言って、計算して安心してしまうのは考えもの・・・。今のうちから、来年の目標や向こう6ヶ月という単位で、将来のプランやスケジュールを立てるようにしているところです。




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