大胆な政策 〜 年間計画をスピード感をもって実行するには?

今年もお仕事が始まって、2週間が経過しようとしている。1年は52週しかない。そのうち、GWの1週間と、クリスマス〜年末休暇の2週間は仕事をしないかスローダウンするから、実質は49週ほどだろう。さらに、個人としては1年に数回は連続休暇を取る。合計で2週間近くは休むことが多いから、47週。これをどう充実させるかが勝負である。今年は2週間経ったので、「あと45週しかない」という計算になる。

「今年はこんなことをやろう」とか、「チームではこんなことをやり遂げたい」とか、いろいろな計画を立てている。今年も、こうした計画がいよいよ煮えて、味が出てきた感覚がある。勿論、計画はビジネスの目的を達成するためのもので、自己満足で終わってはいけない。

1年の計画は、ある程度大胆さが必要だ、と僕はいつも思う。ここで言う大胆さとは、計画そのものが大きいという意味ではない。「よし、これをやるぞ」と思ったら、それに向けたアプローチをできるだけ早く、かつ大きく舵を取るということだ。

個人としての仕事のやり方は、次のような例で見ることができる。「自分のペース配分を変える」「仕事の時間帯に一工夫を加える」「ファイルの仕組みや机のレイアウトを変える」「PCの中のファイリングや目立つところにフォルダーを作る」などだ。ちょっとした行動の違いでも、その行動の裏には「何のために変えるのか」「何のためにそれをするのか」という意識があり、この時期は、新鮮な気持ちでいられればいられるほど、行動と意識(モチベーション)を一体に捉えるチャンスである。その後は、行動を癖にして思考を習慣化する、という戦略が取れる。

いろんな考えが前の年も試され、今年も試されている。そのうちの多くは定着しなかったとしても気にしない。それよりもいかに良いスタートを切って、スピードに乗れるかが47週を駆け抜けるコツだと思う。細かいことを気にしていたり、綺麗に揃えておこう、とは考えない方が良い。

チームのマネジメントでスピード感を高めるには、次のような例だろう。「分かりやすい目標を立てる」「それを言葉に乗せる(口頭で伝える)」「人を動かす(いわゆる人事)」などだ。人の配置替えや、役割の変更は、それ自体が戦略的な優先度を含むことが多い。つまり、それ自体が象徴的な出来事でもあり、実際に異動する人にとっては影響が大きいが、それ以外の人に与える印象も大きい。

この場合も、細かいことを気にしないとまでは言わないが、「これがベストな布陣だ!」「この人にはこの重要な役割を担ってもらおう!」と決めたら、過去の履歴や周囲とのバランスなどに気を遣いすぎないように、なるべく大胆に実行に移す。

結果責任は負うわけだから、このくらいのダイナミックさがないと、スピード感は出せないし、今までとの違いを鮮明に出すことはできない。去年と同じで良ければここまではしない。しかし、去年と同じでよい、という年は今まであった試しがない。

大胆な政策は、よく考えて生まれるものもあれば、閃きに誘導されるものもある。いずれの場合も、考えが浮かんだときは興奮するし、それを実行するときは緊張もする。これも、自分の中では、年の初めの典型的なひとコマだ。




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