変わらないものと変わるもの

今朝は部下との1対1の会議ではじまった。この1対1の会議を英語では、one on oneと言うらしい。最初は何かthree on threeみたいで、表現としてなかなか馴染めなかった。

会議はちょっと難儀した。別の部署の人からその部下へのフィードバックを頂き、それを伝えないといけないのだ。ここで言う「フィードバック」とは、大抵の場合「ここをこういう風にして欲しい」というものだ。フィードバックという響きは何かポジティブな印象があるが、実際はネガティブな意味を含む場合が多い。

それを伝えるには、工夫が要る。言い方によっては、単にネガティブな印象を残してしまう。ネガティブな内容が事実だとしても、人はなかなかそれを受け入れにくいものだ。

「フィードバックを受け入れる」ことは、フェッショナルであるための基本とも言われる。しかし、実際のフィードバックの内容や表現にどんな工夫がなされていても、それを快く受け入れることは、なかなか熟成できないし難しい。

今日の部下は、受け入れるという姿勢はしっかり持っている。本来なら、容易な会議になるはずだ。しかし、今日のフィードバックの内容は誤解を招きやすいと思えたので、慎重にならざるを得なかった。

どういうことかと言うと、今日の内容は、事実や結果に対するフィードバックではなく、姿勢や態度に対するフィードバックだったのだ。この場合、考え方や意見の相違が生じる可能性がある。

前日から少し気が重かった。今朝になっても、どういう風に言おうか悩んでいた。そして、次のように伝えることにした。

まず今日のフィードバックによっても「変わらないもの」を冒頭で確認することにした。「変わらないもの」とは、その部下に対する僕の信頼であり、評価であり、今年これをやろうと話した内容である。

その上で、変わる余地のあるもの、について考える場を作った。それについてどう思うかを僕の口から諭すのではなく、本人の言葉を引き出して考えをまとめていく作業を行った。

最初に変わらないものを提示することはとても大事だと思った。それにより、議論が前を向く感覚を得た。特に、長い間、パートナーシップを育んでやってきた人であるほど、あうんの呼吸に任せるのではなく、しっかりと自分の信頼する心を最初に伝えることは大事だと思った。

人間は言葉によってコミュニケーションを行う動物であり、そのための努力と時間は怠ってはならないということだ。



【編集後記】今日は寒かったですね。日中でも一桁台の気温だったでしょうか。ひさしぶりに、冬らしい一日でした。

最近はあまり分厚いコートを着ないようにしています。通勤時間のうち、電車に乗っている時間は短い方ですが、電車の中はとても暖かく、汗をかいたりすると後が大変です。今日みたいな日は、さすがにウールのコートでも良かったのでしょう。しかし、ついつい面倒でいつもの薄手のコートで出掛けてしまい後悔しました。




こちらへも遊びに来て下さい。→金融の10番は日本人に任せろ!