上司が担う2つの機能、リーダーシップとマネジメント 〜 気力の充実を伴おう


マネジメントの仕事が忙しい。僕の中では、マネジメントとリーダーシップという言葉を次のように使い分けている。

リーダーシップ:リーダーはいわゆる人を率いる役割。チームの目標を立て、それを示し、コーチング等の方法でチームメンバーのレベルアップをお手伝いし、時に自分が先頭を立って引っ張っていく。
マネジメント:マネージャーは、もう少しコントロールに近い役割を担う。書類や口頭による承認。仕事の進捗などの確認。今、問題がないかどうか声をかけたり、次の戦術について確認する。

ほぼ例外なく、上司と言われる人たちは、リーダー兼マネージャーである。両方の役割がオーバーラップするところも多い。つまり、明確に区分けをすることは難しい。ここでも、定義について細かく議論するつもりはない。しかし、こうして2つの機能があると認識することは、さまざまな場面で役立つはずである。

マネジメントは、僕の日中の時間をくまなく必要とする。リーダーシップはもう少し中期的な動き方なので、ある程度は自分によって時間配分できる。しかし、良いことばかりではない。リーダーシップを発揮するためには、まとまった時間が必要である。まずは、自分で考えるという作業を要するのだ。日々の仕事に流されているばかりでは、リーダーの役割は務まらない。

マネジメントは、ある程度コツをつかんでしまうと、多くを考えなくてもすることができる。ちょっと席に立ち寄り、「今日はどう?」とか「あの問題について考えはまとまった?」などと声をかけることは、ちょっと気になったときに行えばよいし、ちょっとしたきっかけがあれば十分だ。リーダーは、それだけでは不十分だ。ビジョンを示すための言葉を用意しなければならず、それを意識的に繰り返すことで一貫性やメッセージを込めることが必要だ。これは、組織を動かすために有効なのだ。

こう考えてきて思うのは、多くのリーダーと言われる人たちが、この2つの役割をどのように切り替えているか、ということだ。上司の現場は、この役割を切り替えながら、日々起こる問題や長期的な課題を克服することが求められている。

僕は、まだその切り替えが要領よくできないようなのだ。例えば、マネジメント仕様の頭や行動になると、それが一区切りついても、中長期的な問題についてすぐに考えをめぐらすことができないのだ。これは、担当者として働いていた昔からそうだ。最近は、仕事の内容もチームの大きさも変わってきていて、複雑性が増すのに対して自分の対応が遅れ気味、というのもあるだろう。

まずは気力を充実させることが重要だろうか。どんなに実務的な力やセンスがあったとしても、それを推進する気力というのは大きな要素だと思う。この気力は慣性、すなわちモーメントも働くものだ。成功体験がさらなる成功を呼ぶ。

最近は、このモーメントが落ちている気がするのだ。少し休んで、落ち着いて体勢を立て直せ、という意味かもしれない。

丁度、今日から週末に突入。少し、落ち着いて考えて、気力を蓄えようと思う。




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