志を持つ

マネージャーの仕事の1つに、部下の人事評価がある。若手の評価を行っていたときに、ふと、自分が今の会社に入った頃を思い出した。それは9年前の出来事…。

入った当初は、会社の収益や、お客さんの数、ビジネス戦略、などを強く意識することはできなかった。一方で、プロとしてこうなりたい、こんな仕事をしたい、チームへの貢献をこうしたい、今あるものをこう改善したい、新しいものを提案したい、という気概に人一倍満ちていたと思う。過去形で語ってみたが、今の役割は変わっても、気持ちの部分では今も変わっていない。

こうして振り返ってみると、仕事に対する「こうした気持ち」、すなわち「志」を高く保つということは、長きにわたって仕事やキャリアを高めていくのにあたり、とても重要だと思えてくる。もちろん、間にはいろいろな節目もあるし、チャレンジもある。しかし、当初志していた気持ちの中で、変わるものと変わらないものが共存し、その中で変わらないものがあって、それを意識してか無意識のうちか、いずれの場合でも心の支えにできていることが、自分の今を作っているようにも思える。

単年度の業績とか、目先の問題解決とか、それぞれはその時々では重要なのだけれど、それだけを見ていては自分を成長させることは難しいとも言える。確かに、毎年毎年、目先の課題をクリアしたり、レベルアップを図っていたようにも振り返ることができるが、同時に毎年毎年、課題のレベルアップを通じて、自分のやりたいことを拡げたり、深くしてきたとも言える。それも志あってのこと、と言えるのかもしれない。




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