会議室と見えない会議室は必要か?

ある質問を受けた。「もし、会社の中に弊害があるとしたらそれは何か?」

弊害という言葉だったので、商品が重複していたり、部署間で仕事がオーバーラップしていたり・・・、という答えが真っ先に浮かんだが、それよりも変えたいものが僕にはある。それは会議室だ!

僕は、そもそも会議が嫌いだ。止むを得ない会議は仕方がない。来客があったり、人数が多い場合などは時間を決めて集まらざるを得ない。一方で、少人数の会議でわざわざ予め時間を設定し、会議室を予約する必要はあるのだろうか?しかもそれが、時間どおりに始まらなく、さらに時間どおりに終わらないとしたら、それほど非効率なものはないだろう。

振り返ってみると僕の会議嫌いは本物のようだ。この間もこんなことを書いていた。

理想は、会議室など取らなくても、ちょっとした通路に椅子が置いてあって、そこで座って5〜6分で話をして要件を手短に済ませてしまうことだろう。僕の会社の海外のオフィスでは、そういうスペースが、吹き抜けの空間にあって、そのスペースが垂直方面だけでなく水平にも広い。なので、会議室を取る必要などなく、「あそこに行って話そうぜ〜」というノリで話が進む。いつでも場所があるという安心感が良い。「今話せる?」と言えばそれで十分なのだ。

今の東京のオフィスは残念ながらそういうスペースがない。ビルの1Fには、ちょっとした吹き抜けのスペースがあり、コーヒーショップがあるので、機密事項を話すのでなければそこへ行くことがある。しかし、社外秘の話は多いから、自分のデスクの後ろに丸椅子を置いてあって、そこに座ってもらって話すのが精一杯のできることだ。デスクで話すのは手軽さという点で良いアイデアだが、気分転換という意味では効果がない。ちょっと違う空間で、一呼吸してから話すことは、難しい話題や、クリエイティブに話すときに、効き目があると思う。

会議室のドアにも意見がある。巷で見られる最近の新しいビルでは、会議室のドアがガラス張りになっている。これは良い。誰と誰が話しているかが見える。当然、話は聞こえないけれど、心理的にオープンな感じがして良い。実際に、誰と誰が話しているかを見ると、ビジネスの動きが感覚的に分かるし、会議をやっている側も緊張感があって良いだろう。

たかが会議。だけれども、確実に時間を消費し、しかもその時間の単位が大きいのも会議だ。無駄な会議をいかに減らし、考える時間や作業する時間を捻出するかが、限られた時間を効果的に使うポイントなのだとふたたび思う。




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