最強のコーチング

早稲田ラグビーを頂点にもっていった清宮監督の本である。僕は、サッカーやラグビーというスポーツが大好きで、しかも学生の試合もプロの試合も好きなものだから、この本はとても興味を持って読み進めた。

学生の場合、毎年チームが変わっていくという意味でビジネスにはない難しさがある。しかし、どうだろう。ビジネスでも環境の変化が激しく、それに合わせてチーム構成を変えていったりするのは不思議なことではない。僕が勤める会社では、環境だけではなく自分たちの変化も早いので、毎年チームのメンバーが動いたり役割が変わっていったりする。

そうなると、『監督業とは繰り返しなのである』『「こうあるべきだ」「こうするべきだ」と、指導者は常に言い続けなければならない』という清宮氏の意見は、なるほどと思わざるを得なかった。

確かに、僕もチームを大きくしている過程において、チームでの決まり事や自分たちの価値観というものを3カ月〜6カ月事に繰り返し言ってきた。最近は、それがしばしご無沙汰になっていることを思うと、周囲の変化にばかり目を向けすぎて、自分たちの価値観、動き方や基本を見つめなおす、ということがなおざりになっていたことが分かる。

一方で、それほど計画的ではないのだが、「ここで当り前に聞こえるかもしれないけれど、こういう助言を言っておこう」「こういう点を念押ししておこう」と気付いて言うことがある。人は、自分の口で表現して始めて物事が伝わる生き物だと思うので、当り前のことでも言うことは大事だし、それによって認識の差だったり、考えの違いというのが浮き彫りになったりすることもある。

最強のコーチング (講談社+α新書)

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