投資の科学
巷では、昨今の金融危機で起こったことが”想定の範囲外”と言われることがあるが、では”想定”ってな〜に?という部分について解説した本。
複雑系と言われる事象がどういう要素から成っていて、それが『なぜ』経済活動や資産運用の世界で見られるか、説明しているところが大変面白い。特に『なぜ』の書き方は、あっさりはしているけれど説得力があった。
- 作者: マイケル・J・モーブッシン,川口有一郎,早稲田大学大学院応用ファイナンス研究会
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2007/02/22
- メディア: 単行本
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専門書というより入門書かなあ〜。資産運用の理論に興味があって、最近の出来事やら投資理論の限界や課題を知るためには良い導入本だと思う。
資産運用ビジネスにおけるエージェンシー・コストなどは、業界にいる人にとってはなかなか痛いポイントなはずだ。ちなみに、このエージェンシー・コストというのは、資産運用業のビジネスとしての成功と、資産運用そのものの成功の、両立にかかるコストという意味だ。
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