代替エネルギーから考えられること

昨日は「エネルギーの未来」について書評を書いていました。今日は、エネルギーについて一歩進めて考えてみたいと思います。

現在、石油の半分が輸送用、そして残りが材料や電力用に使われているそうです。電気自動車や水素エネルギーなど、自動車業界を根本から変えるかもしれない技術が、ゆっくりではありますが確実に前に進んでいます。

しかし、自動車のように、所有者が多く、コスト感応度が高く、かつ耐久期間が長いものは、技術が進んだとしても世の中全体ではなかなか変わらないと見る人もいます。

原油は、今後の新興国経済を考えると、投資対象になりやすいという点を考えると、北米で採掘可能なオイルサンドなどの新しい(非伝統的な)石油資源は、当面有力な代替エネルギーになるかもしれません。その場合でも、供給をはるかに上回る余剰資金が集まっては、何の解決にもなりませんが、逆に採掘者の利益にもなるという見方から、技術への投資は進むような気がします。

電力向けエネルギーに目を向けてみましょう。温暖化ガスの排出が最も多いと言われる石炭による発電、とりわけ中国やインドにおける供給が増え続けるかどうか、は大きな問題です。それは、今後の温暖化ガス交渉の次第と言えます。その過程をおさえつつ、排出される二酸化炭素を貯蔵する技術や、代替資源である天然ガス関連の企業は注目でしょうね。

原子力発電を含め、他のエネルギーは、いずれもカーボンフリーという点で有望だそうですが、世界を大きく変えるほどの生産量にはならない可能性が今のところ高いようです。そうだとしても、株式市場では、「エコ」や「グリーン」などの分かりやすい言葉から連想される企業は、ブームとしてもてはやされる時期があるので、短中期で株式投資をする場合には、対象を拡げて考えるのもありでしょう。

投資テーマを長期に限ると、こうしたテーマが企業業績に結果として結びついて、運用成果につながるかどうかという視点で投資対象に入れるかどうかを考える必要があります。しかも、エネルギー開発は、政府の政策や既存の商品価格による影響を受けやすいので、大きな方向を意識しつつも、細かな技術や企業に対しては分散しておくという考え方もあります。

ちょっと古いですが、コチラのサイトさんも勉強になりました。

(ご注意:当サイトは、特定の投資に対して、勧誘をするものではありません。)




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