自分で作る経営の教科書

以前に書いたように、昔の文章を読みやすく改訂する作業を細々とやっています。

文章の校正は、最初に文章を書いたときよりも、集中力を必要とするようです。当初、暇なときに一気にやってしまおうと思ったのですが、その考えは甘すぎました。書いたものを、客観的に眺めながら、文章のつながりを良くするだけではないのです。自分の頭の中だけにあった前提条件や情報が、書いていない場合が多いのです。

いまだに感覚に頼って文章を直していますが、昔の文章に「足りなかったもの」が論理的につかめつつある予感がします。分かったら、また紹介したいです。

2007年から2008年の文章を見ていると、自分が携わったビジネスが大きくなって、マネージャー(上司)として試行錯誤しながら日々何かを学んでいた様子が伝わってきます。

僕のマネジメント・スタイルは、基本はいたってシンプルで、部下に任せながら学びのコツに気付いてもらうというものです。具体的な部分は、いつかページを割いてまとめないと伝わりませんが、ここでのポイントは複雑ではないということです。

そのシンプルな法則を支えるのが、幾つかの技術です。「コーチング」はその1つですね。そして、シンプルな法則を伝えるために、いろいろな言葉を使っています。印象に残る言葉は強いのです。しかし、経営学的に見れば、どれも真新しいものではありません。つまり、内容を得るのであれば、経営学の大御所が書いた教科書を読むのが一番早いはずです。

しかし、自分の過去に書いた記事を、今読み返してみると、実に勉強になるのです。おそらく、その場を経験した当事者だからなのでしょう。今、同じ現場に立っても、おそらく同じ判断や行動をするはずですが、過去の記事は格好のケース・スタディとして、自分に呼びかけるのです。

こうして見てくると、何らかのテーマでブログを書くというのは、将来の自分のための投資になるかもしれません。将来、どんな知識や考えが必要になるのかは予測できませんが、必ずや自分の辿ってきた道を振り返って、次の道を選ぶ材料にしたり、新しい道を拓くヒントにする時期がくるはずです。この点においては、ツイッターでは賄えないのでしょうね。ツイッターは、感情や気持ちを記録するのに良い媒体ですが、起承転結を要する話には、向かないような気がするのです。

自分が書いた文章は、なかなか読み直すという機会がありません。当初の目的は文章の校正でしたが、まとめて読んでみると、意外な発見がありました。僕の場合は、たまたま経営(マネジメント)の視点で学ぶことになりましたが、仕事術やメンタル・マネジメント、相場への接し方、ダイエット成功術など、さまざまなテーマで同様のことが言えそうです。




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