考えるだけではダメ、学びは人のせいにしない
今日の日経スポーツ欄に載っていた、カズ(三浦和良選手)のコラムからです。心に届きました。全文をここで載せられないのが残念です。ポイントとなる部分を抜粋しますと・・・。
- 「考えるだけで止まっている人間はたくさんいる。(中略)考え、悩め、でも前に出ろ」
- 「過去の実績なんてものは、どこかへしまって、今を歩む」
- 「仮にFW経験のない監督が僕にシュートに関して指示をしたとする。『シュートでは教わることはない』と考えるようでは、伸びない。耳を傾け、プラスとなる何かを探すことだ。」
これが、カズが発する言葉ですよ。スポーツとビジネスを単純に比較することは難しいけれど、カズくらいの年齢のビジネスマン(僕がそうですが・・・)が、同じ心境で人の意見に耳を傾け、そして自らを常に前進させることができるでしょうか?
変化が激しい世の中で、(僕の場合)少なくともあと20年近く(できればもっと)はビジネスで活躍し、そして後進も育てていく。そんな環境の中で、前進させないといけないことは言うまでもありませんが、最大の敵は自分の中にある訳ですね。
僕も過去の栄光が大きすぎて、しばらくその虚像と戦っていましたが、ようやく過去のものとして扱えるようになりました。しかし、「そんなこと言われなくても知っている」という感情には、まだ勝てないですね。「プラスとなる何かを探す」ことを心に刻み、前に進みたいと思います。
さらにカズは言います。
- 「学ばない者は人のせいにする。学びつつある者は自分のせいにする」
なにげない言葉ですが、実践するのは大変です。学ぶことを知識の吸収と置き換えるとか、それ自体に価値を見出すという意識を持つと、狭い考え方だと思いますね。学ぶことは、自分が学ぶのであり、そのためには「知らなかった自分」「できなかった自分」「気付かなかった自分」に向き合うことが大事なのです。
ベテランと言われる選手や仕事人の場合は、「できなくなった自分」「今の環境にあわなくなった自分」「自分の新しい良さに気付いていない自分」なのでしょうね。「人は幾つになっても勉強だ」と言う人がいますが、まさにそのとおりだと思います。
カズのコラムは毎回楽しみにしているのですが、彼が現役にこだわるのを頼もしくもあり、痛々しくも見ていました。しかし、今回のコラムでその理由を垣間見たような気がします。カッコが良いとか悪いとか、他人の評価とかは関係ないのですね。
自分が学び続け、周囲にそれを分け続ける。そういう価値を彼は大切にしているのでしょうね。僕も、世界は違うけれど、見習いたいと思いました。
こちらへも遊びに来て下さい。→金融の10番は日本人に任せろ!