3000万円をつくる投資信託術
3000万円をつくる投資信託術 サラリーマンのためのインデックス投資入門 (朝日新書)
- 作者: 竹川美奈子
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2010/04/13
- メディア: 新書
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まず、自分の仕事が忙しいサラリーマンでもできる方法という目線から入っているのが素晴らしい。僕もこの日の日記で書いてあるように、全く同じ考えです。それゆえに勧めている金融商品も非常に理にかなっています。紙面の関係でETFについては割いていませんが、この本に加えてETFを勉強すると良いでしょう。
僕は金融のプロなので、この本に頼る必要はなかったのですが、個人の資産形成のお手伝いをするとしたら、今どんな本が書かれているのかを知るために手に取りました。
そして本でも紹介している投信比較サイトに飛んでみました。
投信まとなびは、プロの世界では知る人ぞ知るイボットソン・アソシエイトが運営しているサイトのようです。モーニング・スターはファンド評価の有名な会社ですね。
試しに投信まとなびで国内インデックス・ファンドの比較をしてみましたが、なかなか使い勝手がよく、情報もしっかりと取れるサイトです。独立系ゆえに、そこから販売会社のサイトには飛ばないので、販売会社を自分で検索しないといけませんが、そもそも投信まとなびに辿り着ける人であれば、その作業はお手のものでしょう。
こうして見てみると、投資信託えらびの世界でも、価格.com的なものがしっかりと出来ており、あとはその精度やカバレッジが充実していけば良いのだと実感します。
僕は長い間、法人相手の資産運用ビジネスをやっていて、さらに運用責任者は自己資金の運用にも制約がかかるため、これらのサイトを訪ねる機会がなく、今回見てみて、個人の資産運用のインフラが予想以上に整っていることには驚きました。
一方で、日本の投信残高がいまひとつ伸びないことや、投資そのものへの警戒感が強いことの背景は、こうした情報提供やファンドの質ではないところにあると言うことでしょう。今日紹介した本も、またマネックス証券などが開催しているセミナーなども、良いものがたくさんあるようですが、それに出会うきっかけを持ち、さらに時間と労力をかけないと踏み出せない道があるように見えます。
そして少し調べていくと、自社の商品を勧める証券会社や銀行への批判が多いですね。それゆえ独立系の販売会社やFPの存在が貴重になってくる、と。確かにそうだ。でも、独立系を謳っているFPの中には、キックバックを受けているおそれがあるので気をつけましょう、という意見には驚きました。
こちらへも遊びに来て下さい。→金融の10番は日本人に任せろ!